クラウド秘密基地 導入事例
株式会社エフ・シー・シー様のクラウド秘密基地™︎ Vol.2
シンプル化。無駄な仕事からの解放。
これまでにないベンダースタンスで促されたエフ・シー・シー自身の「成長と自立」
■あらゆる相談に乗りながら、仲間の成長と自立を促すパートナー
――NRAS を導入されてから 2 年程経ちますが、その後の運用状況はいかがでしょうか。
井口氏:毎月の分析レポートに加え、緊急アラートが出た際の対応も素晴らしいです。従来の SOC では、基本的に「アラートが出たから御社で対応してください」といわれるのですが、NRAS は深掘りをして具体的なサポートをしてくれるので、大きな価値を感じています。
酒井氏:私は情報システム畑のエンジニアではないので、以前のレポートは読んでもよくわからないことが多かったのです。他のメンバーも、レポートをしっかり読んでいる形跡が無い。
ところがネクストリードさんのレポートになり、書かれている課題が私でもかなり理解できるようになって、監視レポートというのはこういう価値があるのかと初めて知った次第です。
管理職の立場として付け加えると、費用が以前の SOC とほとんど変わらないというのも重要な点かと思います。いくら優れた内容のものでも、やはり会社で導入するとなると費用を無視するわけにはきませんので。
――NRAS に付随して「YOROZU」というサービスもあると聞きました。
及川氏:YOROZU は、月々のサブスクリプションでマイクロソフト製品に関する質問ができる「なんでも相談窓口」です。システムソフトやアプリケーションの利用法、設定法など、マニュアルを見てもわからないことはよくあります。そんな時通常はメーカーのサポートに連絡をするのですが、複数製品を組み合わせて使っている場合の動作や、使用環境に依存するケースはわからないといわれることも多く、解決しないことが実は結構あるのです。…これは悪口でなく、どの会社のソフトウェアサポートでも「あるある」の話だと思います。そんな事情から、私たちはよく成田さんを頼ってしまっていました。とても丁寧に対応してくれるので、無料でお願いするのは申し訳なく、「正式なサービスとして相談窓口になってもらえせんか」という話をしたのです。
小国:ベンダーのサポートに連絡しても、解決できないことがあったり、工数が非常にかかったりする問題は、私たちも以前からよく耳にしていました。そこで、エフ・シー・シーさんからのご相談もヒントにしながら「YOROZU」という名前でメニュー化させてもらいました。契約内容は企業ごとに調整しています。
井口氏:以前は、サポート窓口に連絡する前に「これは相談していいのか」と悩むことや、相談しても工数や時間がかかるという問題がありました。しかし、YOROZU を契約して以来、マイクロソフト製品に関しては、それらのすべてから解放されました。
――ネクストリードをパートナーとしたことによって、情報システム部の業務やメンバーの皆さんに変化はあったでしょうか。
酒井氏:ネクストリードさんとお付き合いするようになってから、情報システム部のあらゆる問題解決、アウトプットのスピードが格段に上がりました。すべてを定量的に計測することはなかなか難しいのですが、スピードが上がったことによる部門としての価値向上は確実に感じます。
井口氏:日々の業務遂行の上で、高い問題解決能力を持つネクストリードさんのサポートやアドバイスを受けられることにより、それこそ、いつでも頼れる仲間ができたような安心感があります。それと同時に感じているのが、ネクストリードさんと一緒に働く中で、私たち自身が成長させてもらい、自立が促されているという点です。
及川氏:現在、井口や私は海外各国の拠点を回って、ベトナム拠点同様、Office 365 のテナント統合をおこなっています。ベトナム拠点でクラウド・プロビジョニングのやり方を見ていたので、フィリピン拠点の Office 365 移行では、やり方を教わりながら自分で手を動かし、今後は自分でできるという自信がつきました。次にインドネシアの拠点を手掛けた際は、自分たちだけでできるようになっていました。今後増えていく新拠点でも、基本的に自力でやる予定です。
――小国さんに伺います。顧客がノウハウを蓄積して自立できるようになることは、顧客にとっては非常に良いことだと思います。しかしそれは、ネクストリードにとっての事業機会の喪失に結びつくのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
小国:もちろん、そういう面もあります。しかし、IT やセキュリティ技術は常に進歩していますし、また、お客様の事業環境も常に変化しています。そのため、新しい課題は常に生まれ続けると思います。それらに対する専門的知見からのサポート需要はなくなることはないでしょう。また、生起し続ける課題に最適かつ迅速に対応するためにも、私たちとのパートナーシップの維持を続けていくことに価値があると、お客様に感じていただけるよう努力しています。
付け加えるなら、綺麗事だと思われるかもしれませんが、すべての企業において IT リテラシーが高まり、外部に頼らなくても自社にフィットした過不足ない IT 活用ができるようになることは、日本の未来にとっても必要なことだと考えています。私個人としては、そのために尽力しているという想いもあります。
(Vol.3 に続く)