クラウド秘密基地 導入事例
株式会社エフ・シー・シー様のクラウド秘密基地™︎ Vol.3
拡張するエフ・シー・シーのクラウド秘密基地
「SecureQUEST」という新たな挑戦
■エンドユーザーから提供者へ。新規事業「SecureQUEST」の提供開始
――最後に、今後に向けた話を聞かせてください。エフ・シー・シーでは、情報セキュリティに関する新規事業を発足したとのことですが、詳しく教えていただけますか。
酒井氏:エフ・シー・シーは、EV 化が進展する世の中で、クラッチ以外の事業領域に新たな収益源を作ることに全社をあげて取り組んでいます。情報システム部内でも検討してみると、これまでネクストリードさんと一緒にやってきたゼロトラスト・セキュリティ構築のノウハウを外販できるのではないかと思いつきました。詳しくは担当の村松に説明してもらいます。
村松氏:酒井が説明した背景があり、私たちが社内で構築したセキュリティシステムの仕組みを商品化して、同業のサプライヤーなどに横展開するパッケージにできるのではないかと考えました。そのプランを持って、1 年ほど前に東京の小国さんを訪ね、「一緒に新しいビジネスをやりませんか」と相談させてもらったのです。それから、どうすれば両社の強みを活かせるかなど、少しずつ細部を詰めていって、「SecureQUEST」というブランド名も決まり、遂にリリースまで漕ぎ着けました。クラウド秘密基地になぞらえていうなら、私も秘密基地の仲間に入れてもらった、そういう気持ちです。
――村松さんからの相談を、小国さんはどのように受け止められたのでしょうか。
小国:ネクストリードが提供できる価値は、ただのツールやサービス、今日話したような技術の提供に止まりません。マーケティング戦略作りのお手伝いなど事業整備も実施しており、純粋に「これは面白そうだ」と思いましたね。何より、エフ・シー・シーさんに、私たちのソリューションやサービスだけではなく、秘密基地での仲間的な関係性を含め「いいね」と思ってもらっている、そして、新規事業開発という重要な相談をしてもらえた、それが一番嬉しかったです。
村松氏:少し変な言い方かもしれませんが、ネクストリードさんて形がないというか、形になったものの押しつけがないんです。「好きにいろいろなものを組み合わせて、一緒に課題解決に向かいましょう」という自由な空気があり、だからまったく新しいことも一緒にやりたくなるのです。
――最後に、「SecureQUEST」に限らず、エフ・シー・シーのクラウド秘密基地作りにおいて今後ネクストリードに期待することを教えてください。
酒井氏:マネジメントの立場からいうと、近年、自動車業界でもセキュリティリスクが顕在化し、サプライチェーン全体に影響を及ぼす事件も起きています。このことには、経営レベルで高い関心が持たれています。そこで、セキュリティの現状やリスクについて、より定量的な計測をし、経営課題とリンクさせた評価やアドバイスができるようになればよいと考えています。そういった面でぜひお力添えいただきたいと思います。
井口氏:一緒に進めたい話はいくつもあるのですが、それはいったん脇に置いて少し俯瞰的にいわせてもらえば、コンピュータや IT の持つポテンシャルを、まだまだ社内で活用し切れていないと思っています。ネクストリードさんの知恵も借りながら、フル活用できるようにしていきたい、そして、生産性を上げていきたいというのが、私たちの目指す方向です。
―― 2 社の創り上げる「クラウド秘密基地™︎」がどんどん広がっていきそうで、非常に楽しみですね。この度は貴重なお話をありがとうございました。
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【参加者】
・株式会社エフ・シー・シー情報システム部
部長 酒井靖夫 氏
情報システム課課長 村松良洋 氏
情報システム課主査 井口知之 氏
情報システム課 及川澄人 氏
・ネクストリード株式会社
代表取締役 小国幸司
・インタビュー
ビジネスライター 椎原よしき
・撮影
Photographer 藤原和彦